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 紅蓮+昌浩で新刊意識した内容です。短いよ。

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 金が少しずつ曇っていくように、彼の背中が張り詰めだしたのは、一体いつの頃からだったのか。

 紅蓮はいつだって昌浩の背を支えているつもりだった。ときに庇いあい、抱きしめあい、互いの涙を拭う間柄であったが、紅蓮の腕は常に昌浩の細い背に添えられていた。彼が息を切らしながら駆ければその背を撫で、彼が求めれば幼い指をきつく握りしめた。昌浩は未だひとりでは立てず、紅蓮もまた、ひとりきりで立つ術を得てはいなかった。寄り添いながらでしか、彼らは歩くことができなかった。

 だがある日、昌浩は紅蓮の腕を振りほどくようになったのだ。

 短い腕を精一杯伸ばして紅蓮を抱きしめるくせに、紅蓮がその背に腕を回そうとすると途端に嫌がるようになった。小さな身体で紅蓮の体躯を抱き込むには明らかに大きさが足らない。そのことを指摘すると、昌浩は唇を噛んで、「早くおおきくなりたい」と呟いた。急がなくたって、自然に任せればいいではないかと口に出せば、彼は大きく頭を振った。
 それじゃ遅いんだもの。
 そう零す漆黒の双眸には、焦りと、哀しみと、そして僅かな絶望が映っていた。

 ――あの時に、彼の感じていたもの全てを理解できていたなら。
 今悔恨に浸ることなく、紅蓮はきっと、彼の手を引けていたに違いないのだ。





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 新章で昌浩がどのくらい痛めつけられることになるのか今から楽しみにしています。うへへ。
 できるならぐれまさに繋がるいいシーンがあるといいなあ……。最近ご無沙汰だもの。
 タイトルはまた天文学から。孫ではあんまりやらなかったけど種ではよくやってた付け方です。
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