いっちょゼロクロイツ総括感想でも書くかな。
『超重大発表』という予告で始まったマテリアル・パズル第0章ゼロクロイツもあと2か月で一周年。早いもんですね。短期連載された第3章の最終話で明かされた、第0章連載の事実。あの時のわたしのうろたえぷりったらなかった。すわ打ち切りかと戦々恐々としていました。
(「なんで『超重大発表』が打ち切りなんだよ、ありえねーだろjk」と過去のわたしに言ってやりたい)
(まあ、そんだけ動揺してたんですよ。マイナス方向に考えまくって)
「女神と大魔王の伝説」や「魔王の骨」の予想もしてましたねー、外れてますけど。外れてますけど! ばっかでーオレ。
さて、主人公側敗北という衝撃の形で結末を迎えた第3章、そのラストでグリンが飛ばされたのは遙かなる過去。古代の時代、女神と大魔王の伝説が生まれた時間。
マテリアル・パズル『メテオン』っぽい巨大な人影が森を蹂躙するカットで、一旦マテパの現代の時間軸は幕を閉じました。
そして次ページ。
『第0章ゼロクロイツ連載開始』の文字。
…この時のファンの驚きといったらなかったですよ、マジで。
だって希望溢れる第2章終了ページの次ページ予告が、「第3章飛ばして2年後の第4章やります。それまで外伝でちょっと待っててね(意訳)」だったのに、その後「予定変更して第3章短期連載するよ」になって、ファンが「じゃあ第3章終わったらついに第4章なのね、wktk!」としてたら、これだよ?!
しかも第0章作画変わるんだぜ! キャラ総入れ替えでほとんど別作品! ファンは阿鼻叫喚の坩堝に! もちろんわたしも!
もーさー、頭の中は「TAPどうなっちゃったの…TAPどうなっちゃったの…TAPどうなっちゃったの…」で占められてましたよ。土塚先生ならマジで死亡もやりかねない。けど第一巻冒頭のプロローグの存在があるので、とりあえず不安は一旦保留できました。あのシーンは明らかに連載時より未来のシーンだろうと考えていたので、「とりあえずティトォさんは無事だろう」+「命七乱月もあるっぽい」という予想がついたので。
でもTAPの不老不死が解除されてTAPがバラバラになってる可能性はありますけどね。(クードラドール暴走時にアクアさんが星のたまごに手を伸ばしていましたが、また上手く3人でたまごの中に戻れたかなあ…)
(でも元の身体がすぐ側にあるのにできたんだろうか)
(たとえ不老不死化できたとしても、デュデュマVSクードラドールの戦闘の余波で元の身体消し飛ぶかもしれないし)
(そうなると、TAPの念願である『元の身体に戻る』は…)
元の身体に戻ったまま星のたまごを守ってどこかに逃亡、というケースも考えられますが、あの時3人は戻ったばかりで上手く身体が動かせない状況にありました。ミカゼたちがなんとかTAPを守ってくれてたら、希望も少し湧きますが。
けど戦闘に巻き込まれた島から脱出するのは難しいよね…。
あ、でも五本の指のうち三本がいて、そのうち一本は絶対協力してくれる、一本はよくわからん、一本は…一人で逃げそう…(むしろ近づいたらばすばす斬られそう)という状態なんで、ジャンクーアが協力してくれたら逃げ出せるかな、どうかなー。
五本の指といえば、ジール・ボーイは生きてるのほぼ確定だと思うんだけどどうでしょう。兄貴のエル・ボーイとの因縁がまだあるし、第4章予告ページの「お前の右手の魂だ」というセリフは明らかにジルさんの失われた右手の魂を指してると思うんだけどなあ。
ミカゼの身体に収められた命七乱月がクードラドールに反応してその姿を現そうとしたことも気になります。でも命七乱月を使用するために必要な、生贄となる魔法使いがあの場に揃っていたかというと微妙です。そもそも『魔法使い』の定義がなー。あの場に存在していた純粋な魔法使いはTAPのみ。他は魔法器具を使用しなければ魔法を使うことができない擬似魔法使いと、マテリアル使い、あとシシメ師匠。擬似魔法使いは魔法器具を取り上げてしまえばただのマテリアル使いなので、真に魔法使いとは言えない気がするんですよねー。純粋な魔法使いでなければいけないのか、それとも単純に『魔力の高さ』で選ぶことによりマテリアル使いでもOKなのか、そこで判断が分かれるんですよねー。
命七乱月は姿を見せたけど、何もできないままだったのかな。どうなのかなー。
…と、なんだかすっかりゼロクロから離れてしまったぞ。いかんいかん。
とりあえず現代メンバーからは一度離れて、ゼロクロ感想ね。
第0章ゼロクロイツ。イメージカットは第3章終了時に、第1話のネームは第3章『彩光少年』1巻おまけページに収録されていました。作画担当は新人となる吉岡氏。そう下手そうでもない(けどちょっと見にくい)、でもタッチは今までのマテパのイメージと離れている…古代のお話である、という点を強調するためにはよい変更でしょう。
しかし。
この作画変更、それだけの意味ではありませんでした。
土塚先生では描けない絵を描くための変更だったのです。
つまりロボ。
巨大怪獣。
彩光少年1巻おまけページを見た瞬間、わたしは「ああ…こりゃ変えるわ…」と呟きました。うん、変えて正解だったんだろうね。この時点で吉岡氏に対する不満はだいぶ低下。
だって、ロボだもんね…そりゃ土塚先生描けんわ…。
そして期待半分、不安半分で始まったゼロクロイツ第1話。TAPとは違う主人公で始まる、新しい『マテリアル・パズル』。この新主人公たちに馴染めるかどうか、愛着が持てるかどうかがわたしの中で評価が決まる点でした。
結果、第1話時点では答えは保留。キャラ導入としては堅実な、ごくごく普通の、しかし構成の上手さが光る始まり方でした。第3章までを読み込んでいるファンの目からすると、TAPたちに対する想いが強すぎてどうしてもキャラが霞んでしまうのですが、導入は普通に及第点だったと思います。少なくとも、下手だとは思いませんでした。これはやはり、10年近く漫画家生活を続けてきた土塚先生の力量が確かだという何よりの証拠でしょう。
その後連載を続けるうち、『魔王の骨』の正体やこの時代の背景などが明らかになりました。マテパ無印とのリンクもところどころ見受けられるようになります。星のたまご、存在変換、千里算総眼図――寄生石を飲んだ生物の瞳などが、序盤でのリンクでした。
さてこの時代、人類は鉄身の巨人『ロボット』によって滅ぼされようとしていました。そのロボットに唯一対抗できるのがクロイツ。
星の守護神デュデュマのしもべたる、星のたまごから生まれた生物クロイツ。そのクロイツが朽ち、後に残されたのが『魔王の骨』。
魔王の骨に魔力の高い人間が血と肉と魂を捧げることによって、その人間はクロイツに存在変換できるようになる。
ただし代償として魂を蝕まれ短命になる様子。また精神や思考も影響を受けるようで、ベルジはすでにその片鱗を見せ始めています。
……この第0章ゼロクロイツは、マテパ世界内での伝説が発生した時代です。物語プロローグから説明されていたその伝説とは、
【1000年前、文明によって大地を汚す人類に罰を与えるため、大地の底より『大魔王デュデュマ』が現れ世界を滅ぼした。
デュデュマの力はとても強大で、どんな方法を以ってしても止めることは叶わず、多くの人類が諦め始めた。
しかし、そんな中でもデュデュマに立ち向かうものがいた。『女神』とその部下たる『女神の三十指』。
彼らは『魔法』の力を使いデュデュマを倒し、人類を救った】
というもの。
けれどデュデュマは魔王などではなく星の守護神であることがマテパ無印で明らかになりました。そうすると、「デュデュマを倒した」という女神の話はおかしいことになります。実際にゼロクロイツではデュデュマは人々に崇められる存在でしたし、『女神』と呼ばれている少女ミト様はクロイツに存在変換できます。人類が戦うのはあくまでロボットであり、クロイツの意識もロボットを敵として認識しているのです。
伝説と現実の齟齬。この原因は一体どこにあるのか。マテパという物語の初期から張られた伏線、おそらくそれもこの第0章で明らかになるのでしょう。
もうひとつ気になることは、【ゼロクロイツは一度終焉を迎える物語】であるということです。
伝説でもあるように、この時代世界は一旦滅びかけます。そこで僅かに生き残った人類がマテパ本編に繋がるのです。ゼロクロイツ本編でも、すでに大地の5分の1がロボットによって荒野になっているとか。
さらに、主人公ベルジはすでにクロイツ変換による狂気の片鱗を見せ始めています。
これが怖いんだなー。吉岡氏は狂気の表情を描くのが上手いね。いかにも好青年だったベルジがほんの少し変わっていき、負の側面を見せることが多くなっていく。09'8月号の、回想を交えた殴るか殴らないかの駆け引き、その後にベルジが見せた怒り。読者はちょこちょこベルジがやばくなっていくのを見せ付けられているので、ベルジにとって父親がとても大切な存在でそのために殴った……と単純に言い切れないような視点を植えつけられています。「言い切れない」というのがポイントですね。どっちとも取れるので、読者は非常に不安に思います。『不安にさせる』というのが多分土塚先生の狙いなので、きっと答えは明確にされないでしょうね。悔しいが上手いなあ(笑)
さあ、この狂気。主人公たるベルジを襲う変化。悲しいことに、ベルジは作者に「こいつ死ぬよ」とおもいっきり明言されているわけですね、きっちり言葉にはされなくとも。主人公死亡(もしくは発狂・精神崩壊?)エンドが約束されちゃってるわけです。主人公的にはバッドエンドですよ。
お話的にはハッピーなのバッドなの、どうなるのと考えると、これには前述した女神と大魔王の伝説が関わってきます。
わたしはマテパ無印の世界は、伝説(つまりゼロクロイツ)の時代にグリ・ムリ・アの計画のごとく一度存在変換されてしまった世界、と考えています。(検索したら同じ考えに行き着いている人が結構いたので安心した。わたしだけじゃなかった……)つまり、ベルジたちはゼロクロイツが終わる頃に存在変換によってその存在を消される可能性大なのです。
けれどこの説を支持する場合、ちょっと疑問点が発生します。大昔に存在変換を行ったのが『女神』と呼ばれる人物で、デュデュマを『大魔王』に仕立て上げたのではないか……というのがこの説の重要ポイントのひとつなのですが、ミト様は良い人っぽいので話が違うことになります。
あくまでこの説を支持したいわたしは、じゃあ『女神』が黒幕なんじゃなくて別の存在が存在変換を行い真実を歪め伝説を作ったのでは? と考えていますが、さてどうなんでしょうねー。
ゼロクロラストの展開ですが、ベルジが何らかのパゥアーによって助かる! というような展開も、まあ考えられなくもないですけど。
土塚先生のことだから、安易にキャラクターを救うというのはあんまりやらないと思うんですけどね……。特にゼロクロは終焉を迎える物語ですし。(わたしの思い込みだが)
そういう主人公補正って、土塚先生嫌う気がする。(これも思い込みにすぎませんが)
それにナレーション入ってるじゃん、「なぜこの時クロイツは自分ではなくベルジを選んだのか――」っていうシュウガの気持ち。
……やばい気がするんだけどなー。わりとシュウガはいい子っぽいので、(無愛想で仲悪そうに見えたがそうではないっぽい)これは純粋にベルジを心配しての言葉だと思いたい。
あと、魔法。『マテリアル・パズル』と題名が付いているにも関わらず魔法や魔法使いが一切出て来なかったゼロクロイツに、ついに魔法が出現した瞬間、完全にマテパ無印とのリンクが確立されたと思います。
まあ彩光少年第2巻おまけページでクロイツの設定が出た時、名前がそれぞれ「フラメアインツ(炎・1)」、「シルトツヴァイ(盾・2)」、「フェーダードライ(羽・3)」だったので、ベルジの変換するクロイツがもしかしたらエンゼルフェザー使うんじゃない? ということは言われていたんですけども。だけども。
やっぱ本誌で見たときの衝撃って言ったらないね! もう『キター!!』ってなって興奮しまくりだったよ! あのでっかい巨体で魔法使うんだぜ、燃えるしかねえっつの!
あとは魔法使いが出てくればいいんだけど、出るのかなー。というかロボットに人間の魔法が通用するのかしら。五本の指クラスだったら効きそうな気はするけど、それ以外はなー。
あっ、パイナップルフラッシュだったらいけるかな。あと超覇導天武刻輪連懴吼には期待せざるを得ない。
そんなこんなで、ゼロクロキャラにもだいぶ愛着が湧いてきましたよ。土塚先生がスロースターターなのはマテパやバンブーを見る限り予想の範囲内だったのでこういうじわじわした面白さの上がり方は分かっていてもどきどきしました。物語の構成が丁寧だなとつくづく感じます。少々ナレーション入りすぎかとも思いますが、まあグリンのナレーションだと思えばわたしは別に。グリン可愛いよグリン。グリンどうなるのグリン。グリン4章で活躍してねグリン。
キャラもどんどん魅力的になっていく。特にこの前のミト様☆覚醒とかね。ミト様☆とかね。もーびびったね。まさか土塚作品でこういうのがくるとはね。案の定土塚先生無理してるみたいでお疲れだったけどね。やっぱ苦手なんだなこのノリ。でもやり切っちゃうところにプロ精神を感じる。さすがです土塚先生! 一生付いていきます!(信者1名)
最後に吉岡氏。この人はかなりのコアな土塚ファンなようで、もう幸せそうにゼロクロを描いてるんだなーということがひしひしと伝わっています。1巻おまけマンガでその事実が判明して以来土塚ファンの彼への心証は軒並み急上昇したようで、わたしもその一員です(笑) 土塚先生が愛されてるんだなあ、と改めて感じ入った次第です。
2巻カバー裏のおまけマンガでも、土塚先生へのラブっぷりと1ファンとしてマテパに直接関われることを喜んでいる様子が描かれているので必見です。吉岡氏には独り立ちした後も頑張ってもらいたいですねー。……彼の作るお話が面白いかどうか分からないのであんまり安易に応援できませんけど。
あぐり女史といい、吉岡氏といい、土塚先生は作画担当さんの愛に恵まれてるなあ。
さてさて。
マテパファンとしては第4章を早く連載して頂きたい気持ちもありつつ、ゼロクロが面白くなってきたので微妙にゼロクロが終わるのが惜しい気もしつつ。
でも第4章、早く見たいなあ。
けどそうするとベルジ死んじゃうなあ(多分)。
ゼロクロイツはどのくらい連載するのかなあ。わたしはわりと短期間で連載終了すると考えているんですが、(といってもマテパ第1章くらいの長さになるとは思う)3年ないし4年くらいで最終回迎えるんじゃないですかね。ベルジの訓練はわりとすぐに済みそうな予感もするけど、あ、でも敵ボスの『虹』やその裏に潜んでいるだろうまだ描写ないラスボスもあるからなあ。そこらへん上手く纏めちゃうかなあ。あとゼロクロイツ連載しつつ第4章連載という形も考えられなくはないんですよねー。土塚先生のことだからやらない、とは言い切れない。編集部がどう判断するかは分からないけど。
あ、アニメ化は期待してないです。
だけどドラマCDとかはやってもよくね、とは思ってます。
「清杉と」をアニメ化はありだとも思ってます。
今月のガンガン9月号、ミト様☆覚醒のその後は一体どうなるんでしょうね。もう待ちきれませんね。あと1週間かー。
とりあえず昨日時点でのわたしのタッチはこんなんだったらしい。しかしあさぎ女史の絵と比べるとほんと別人だ。ショッタショタすぎるだろいくらなんでも……。
――まあ、ここはあさぎ女史絵が大人すぎるってことでひとつ勘弁願えませんかね。一応わたしこれでも13歳相応の頭身を心がけてるつもりなんで。
あ、あともっくんの顔が明らかに原作絵と違いますが、これはわたしが猫ばっか見てるせいです。こればっかは言い訳できないぜ!
職場の近くで飼われてるらしき猫。でら人懐っこい。
これも職場の近くにある小さな果樹園で見かけた雉(オス)。
通勤途中で見つけたデンデンムシ×2。
そしてえーちゃん。
最後は玄関の壁に張り付いてたヤモヤモさん。10cmくらいあるおっきなヤモヤモでした。
さて今日はニコニコ動画でうっかりこの実況プレイを見ていました。
ゆっくりしていってね! なsofttalkの声を入れて編集した実況&解説動画だよ。縛りも入ってるよ。うp主はかなりやりこんでると思しきプレイヤー。喋りもおもろいので笑いながら視聴しました。いやー面白かった。オススメ。
今週は朧月夜の更新サボりまして申し訳ございません。実はですねー、えーとですねー、
ストックが尽きたのと、まだ仕事に慣れるまで時間がかかることにより執筆時間があまり取れない状況にあります。
という訳でして、ちょっと朧月夜の更新については、不定期という形を取りたいと思います。
わたしの愚作を楽しみにしてくださるような奇特な方がいらっしゃるかどうかいまいち自信が持てないのですが、不定期更新という形に「えー」と不満を持たれる方、いらっしゃいますでしょうか。
大変申し訳ないのですが、生きている限り現実世界の生活を優先すべきだと思います。
わたしはそう褒められることをしていない、親に散々迷惑をかけていた人間です。今やっと社会人です。義務と権利を責任をもってしっかり果たさなければなりません。
今まで沢山逃避してきました。逃避した結果さらに状態が悪くなりました。信用も沢山損ねました。それでも家族に支えられて今こうしています。
偉そうなことをわたしが言う資格などありませんが、それでもまがりなりにも社会人になった今、趣味より仕事を優先するべきだと考えています。
仕事や勉強をしている限り定期更新は難しいですが、空いた時間を使って少しずつでも作品を更新する意思はあります。ただどうしても、今までのようにはいかないでしょう。
申し訳ございませんが、以上の理由により、以後朧月夜の更新を毎週月曜19:00定期更新から不定期更新に変更いたします。