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長編・朧月夜、第十章(3)を更新しました。

伏線回収のターン始まるよー。正確には次章からだけど。あー、デレ紅蓮もっと書きたい。
十一章(1)は来週月曜19時に更新できそうです。
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 目を灼くような閃光が消え失せていく。やがて最初に神将たちの肌に触れたのは、水気だった。
「………?」
 草と土、水の匂い。虫の鈴音。
 光が去り明瞭になる視界の中で、彼らは現在の居場所を確認した。
 異空間に取り込まれた地点は都だったのだが、帰ってきたのはどこともしれない河原だった。
 その腕に中宮を抱いたまま、真っ先に六合が遠くの山々と星を見上げ位置を測る。龍神高龗神が座す貴船山が北側のすぐ近くにある。まだ濃い藍色に染まっている東の空には有明の月がかかっていた。
 賀茂川の上流辺りにいるようだ。
 周囲は人の手が入っていない木々が生い茂っている。幅三丈ほどの緩やかな流れのすぐ近くまでが草むらに覆われ、濃密な生の気配が満ちていた。ついさっきまで取り込まれていた何もない異空間とは対照的だった。改めて、あの空間がどれほど異質であったのかを知る。
 月と星の巡りは丑寅の刻を示していた。都で昼の日中に凌壽と遭遇してからここまで、神将たちは一刻程度しか体感していない。空間を渡る際に位相のずれが時間軸のずれまで誘発したのかもしれなかったが、真相はいくら考えてもわからないだろう。
 確かなのは、ここから都に帰るまでに時間がかかりそうだということだ。
 勾陳が億劫そうに頬の汚れを拭う。
「あれだけの傷を負わせたのだから、当分凌壽は襲ってこないだろう。今のうちに急ぎ中宮を送り届けねばならんな……神隠しと騒ぎになっていそうだが」
「そうだな」
「騰蛇、お前は先に昌浩を連れて晴明の元へ向かえ」
「ああ、わかっ……」
 その時。
 紅蓮の腕の中、昌浩から響いた異音に皆が振り向いた。
 堅いものが擦れ合うぎちぎちという嫌な音が耳朶を叩く。呆然として紅蓮が目を落としたその先で、昌浩は苦悶の表情を浮かべていた。元から浅かった呼吸がどんどんと弱まっていく。一旦良くなっていた顔色がまた青白く染まっていく。
 そして、彼の細い首に、半透明の蔦のようなものが絡みついていた。
 意識を失くしている昌浩は抵抗もできない。紅蓮は咄嗟に蔦に指をかけて引き剥がそうとした。が、指は蔦をすり抜けるばかりで触れることができなかった。神気を込めても同じ結果に終わってしまう。
「なんだこれは……!?」
 苛立たしげに吐き捨てた紅蓮に、木将である六合がはっとしたように叫んだ。
「――木霊だ!」
「なんだと?」
「木霊の呪詛だ。周囲の草木が呪詛をかけている」
「ばかな――木霊の呪詛など、神木を切るか余程多くの樹を焼き払わないでもしない限り――」
 反論しかけ、紅蓮は詰まった。彼の能力を思い出して。
 そう、前者はともかく後者の可能性は高いだろう。彼が傷を負う度に命を吸い上げていたのが植物だとしたら――積もり積もった恨みが形を成したのだとしたら。
 六合は中宮を草の上に下ろすと、纏っていた霊布を手早く引き剥がし昌浩をくるんだ。蔦か――それとも根か。節くれ立った細長い触手は簡易な結界となった霊布に払われて離れていく。しかし諦め悪く、木の根は霊布ごと昌浩を締め付けようと、その輪を大きくしまた力を強めていた。
 六合の霊布が意味を成さなくなる時も近い。
 ならばと神気を発しかけた紅蓮を、険しい眼差しの六合が制した。
「辺りの草木を焼いたところで効きはしない。やめておけ」
「なぜそう言える!」
「この呪詛が木々という種、そのものから向けられているからだ」
 紅蓮は息を呑んだ。
 木将である六合は、同じ属性である木々から呪詛の情報を読みとったのだろう。同じ神将だ、この状況で嘘をつく必要など全くない――加えて、普段寡黙なこの男が酷く饒舌に、また真剣に喋っている。
 その事実が紅蓮を打ちのめしていく。
「どこへ行こうとも逃げられはしない。草木が生えている場所である限りは――逃げるとしたら、さっきのような異空間だけだ。もしくは、呪詛を正面から防いで抵抗するか」
「……そうか、相侮か」
 押し黙っていた勾陳が呟いた。
「おそらく、昌浩は今までずっとこの呪詛を受けていたのだろう。天狐は土の性だから、木剋土。相克だけでいえば不利といえる。だが天狐の強力な霊力が反剋を起こし、土侮木――木霊の呪詛を押し止めていたんだろう」
 昌浩が抱え込んでいたのは、凌壽の呪詛だけではなかったのだ。
 戦いによって霊力を消耗し尽くした隙を突いたもう一つの呪詛。木霊の呪い。呪詛に対抗できるだけの力を失った昌浩に、抗う術などない。このままでは遠からず力尽きるだろう。
「くそっ……」
 紅蓮は昌浩を抱え直すと南方の空を睨んだ。
 十二神将の主がこの場にいれば、何か良い策を授けてくれるかもしれなかった。だが都は遠い。今から駆けていってもきっと間に合わないだろう。
 だが、ここで為す術なく彼の弱っていく様を見ているよりは余程よかった。
 彼の生命力が強ければ、もしかしたら都に辿り着くまでに命を落とさないかもしれない。分の悪い賭だが、やらないよりはましだ。一縷の望みに希望を見いだし、紅蓮が足を踏み出す。その瞬間だった。
「――騰蛇!」
 よく聞き慣れた同胞の声に、皆ははっと上空を見上げた。
 大柄な壮年の男の姿をした風将、白虎が風を操って降りてくる。彼が地表に立つのを待たず、紅蓮はせき立てられるように叫んだ。
「白虎、俺を晴明の元へ運べ!」
「なに……なんだと?」
「説明している暇はない、早くしろ!」
 紅蓮の気迫に呑まれた白虎が竜巻を起こす。枯れ葉と千切れた草の葉が轟と舞い上がり、紅蓮とその腕に抱かれた昌浩の姿を覆い隠した。渦を巻く嵐が強まり上空へと消えていく。残された勾陳たちが目を開けると、紅蓮の神気は既に遠く離れた空中へと移っていた。
 白虎が怪訝な顔で同胞を見やる。
「風読みを続けてようやく見つけたと思ったら……騰蛇め。なんだあれは。奴のあんな顔は初めて見たぞ。まるで別人じゃないか」
「それに関しては同感だな。まあ、色々あったんだ」
「――よくわからんが、説明は後で聞こう」
「すまんな」
 勾陳が微笑して頷く。白虎は苦笑して、草むらに寝かせられたままの中宮へ目をやった。
「お前たちが半日も帰ってこないから晴明は心配していたぞ。大内裏では中宮が神隠しにあったと大騒ぎになっているしな。今は陰陽師と僧侶が総出で帰還のための祭祀を執り行っている」
「では早めに送り届けねば」
「その通り」
 片目を瞑り、白虎は先程よりも優しく嵐を起こし始めた。
 

◆◆◆


 竜巻の中、紅蓮は昌浩をかき抱いていた。木霊の呪詛をはねのける一助にならないかとずっと神気を燃やしているのだが、それに関係なく、竜巻の高度が上がるにつれて次第に呪詛は弱まっていった。木は土に根を張る――地上から離れ、木霊の手の及ばない領域に移動したためだろう。触手の形をした呪詛が枯れ落ち竜巻に吹き散らされていく。だんだんと昌浩の頬に赤みが戻っていくのを確認し、ようやく紅蓮はほっと息をついた。
 ひとまずは窮地を脱したらしい。が、予断はできなかった。再び地上に降りるとき、おそらく木霊は再度呪詛をしかけてくるに違いない。草木はどこにでもある。それは晴明の住まう安部の屋敷といえど例外ではなかった。結界で外界と隔てられていても、内にある森が昌浩に呪詛をかける可能性は十二分にある。
 昌浩を抱きながら、勢いで飛び出してしまったことを紅蓮はほんの少し後悔した。晴明は天命を削られ命の危機にあるというのに、頼れる者といったら彼しかいなかったのだ。きっと幾人かの同胞は、最近式になったばかりのこの幼い天狐を見捨てろというだろう――主の命を脅かしてまで救うべき存在ではないとして。紅蓮とて、昌浩にここまで関わらなければ同じように思ったに違いない。
 しかし、紅蓮は関わってしまった。
 彼に庇われ、守られ、害され、信頼を受けた。――好意を、受けた。
 無視しようとして、できなかった。
 守るべき晴明を捨てかけているとなじられても仕方のないことをしている。けれども理屈をかなぐり捨てて心に従った結果がこれだった。土壇場では己の心に正直であれと、晴明は神将たちにすら説いていたから――紅蓮は晴明の言葉に従ったまでだと言い訳できるかもしれない。
 もちろん、するつもりはないが。
 本当は、晴明の言葉など関係ない。全ては己の心の中にある。
 昌浩は紅蓮の手を握ってくれた。笑いかけてくれた。礼を言ってくれた。好きだとも、言ってくれた。紅蓮を殺しかけて怯え、人を殺して怯え、実の兄から皆を守ろうと盾になった。死の間際まで紅蓮を信じて、凌壽を討つ賭に勝った。
 助ける理由など、それでもう十分だろう。
 竜巻がぐんと高度を下げた。いつの間にか都に入っていたのだ。眼下には見慣れた安部の屋敷が薄明かりに浮き上がっている。庭に佇む同胞と一緒に主の姿を見つけ、紅蓮は胸を撫で下ろした。
 みるみるうちに地表が近づいていく。巻き起こる青嵐にもふらつかず、狩衣姿の晴明は庭に描かれている魔法陣の前で式神を待っていた。竜巻が消えるのを待たず、紅蓮は空中から飛び出した。
「晴明! 昌浩が……」
「話は聞いておる。早く中に、」
 晴明が指したのは、その片手に持つ独鈷杵で描かれたとおぼしき魔法陣だった。中心には晴明がよく使用する五芒星が描かれ、その周りを円陣が囲んでいる。さらにその外側には方陣が描かれ、辺にはそれぞれ天眼石、翡翠、柘榴石、黄鉄鋼が置かれていた。
 魔法陣の中に足を踏み入れ、横抱きにしていた昌浩を下ろす。晴明も続けて陣の中に入ると、険しい顔で赤く染まった昌浩の首元を改めた。包帯を外すと、血で汚れてはいるが破れていない傷が顔を見せる。晴明はじっと深淵を覗き込むようにその古傷を見ていたが、やがて複雑な顔で紅蓮を見上げた。
「不幸中の幸いというべきなのだろうな。本人は本意ではなかろうが、」
「……晴明、なんの話だ」
「お前、彼から吸われたじゃろう」
 “何を”とは問い返せず言葉に詰まって、紅蓮は無言のまま晴明を見やった。
「彼の中には吸気の術で取り込んだ、凌壽の穢れた妖気が巣くっていた。妖気は凌壽本体が近づくと反応し、彼の中で暴れて傷を食い破る。同時に霊力自体も低下させる。霊力が低下すると押さえ込んでいた木霊の呪詛が発動する。……彼が生まれてからこれまで喰らった無数の命を、木々が取り戻そうとしてな。
 だが彼は、お前から神気を取り込んだ。その神気が凌壽の妖気と拮抗して彼の命を救っている」
 紅蓮は意表を突かれたような、呆けた顔になった。晴明が優しく笑う。
「取り込んだ量は妖気の方が多い。じゃがお前が側についておれば神気が高まって妖気は暴れんじゃろう。あとは彼が霊力と体力を回復しさえすればよい。その間、木霊の呪詛はなんとかせねばならぬがな」
「晴明――お前、何故そこまで」
「知っているのか、か? ……本人から聞いていたからじゃよ」
 片膝を突いていた晴明は懐から握り拳大の水晶を取り出した。昌浩の天珠を握っていないもう片方の手に押し込めると、両手を胸の上にそっと安置する。立ち上がると、老陰陽師は一転して険しい顔になった。
 方陣の外側では地面から這いだした半透明の蔦がうねうねと蠢いている。障壁に阻まれて結界内には入っていないが、いつ破られるかはわからない。
「彼をお前たちの異界に移す」
「何?」
「この地より消えれば木霊も手出しはできんじゃろう。異界に移す前に陣の中でもう少し休ませたかったが、そうもいかないようじゃ。紅蓮、お前はこの方の側から離れるな」
 紅蓮は不意にこみ上げた不安感に突き動かされ、唇を開いた。
「晴明、だが、もし凌壽が――」
「同胞たちを信じてやりなさい。……それにな、紅蓮や」
 晴明は目元を和ませると、紅蓮の罅割れた金冠に指をやった。小さく唱えられる呪によって罅は急速に修復されていく。緩みかけた戒めを直すと、晴明は幼子にするように紅蓮の頭を軽く撫でた。
「わしもお前と同じで、この方を死なせたくはないのだよ」
「……晴明?」
「行け。わしのことは気にするでない」
 紅蓮は僅かに逡巡したが、頷いた。
 昌浩は魔法陣の影響か、安らかに呼吸を続けている。眠り続ける彼を再び抱き上げ、紅蓮は異界へと飛んだ。

昨日まとめた伏線/疑問点のいくつかが早速解決されたよ!!

・始まりのロボットグランドゼロと、虹との決戦時に居た「9体目」
デュデュマでしたー!(^q^)
・グランドゼロの炉心でメルパトラが感じた「何かの気配」
デュデュマでしたー! (^q^)
・最後のクロイツ・フュンフの在り処
アースカルフの母国で発見されてましたー!
・伝説で語られているとおり、大魔王デュデュマは復活して世界を滅ぼすのか
虹のせいでグランドゼロに封印された挙げ句改造受けて狂ってました! 滅ぼす気マンマンです! 星の守護神から大魔王にクラスチェンジ!
・機能停止した残存ロボットが世界中に残っている
農家のおじいさんが『今すこしあれが動いた気がして…』とか言ってました! 大魔王デュデュマの部下になって動き出すかもしれません!
・ゼロクロイツの時間軸が大地の記憶に残されていないのは何故なのか
大地の分身であるデュデュマが狂っていた=失われていたせいでしたー!



ははは、あとは滅亡一直線だよ。ははは。
――せっかく好きになったキャラもいっぱいいるのに寂しいな…みんな死ぬのか…やだなあ…
ガンガンオンラインで連載されているマテリアル・パズル ゼロクロイツが、先月主人公ベルジ死亡という形で天命編を終了しました。今月(てか明日)更新され突入する血胤編が始まる前に、ここで伏線というか疑問点のおさらいをしておきたいと思います。そこ、メモ代わりとか言うな。

【ゼロクロ・マテパ本編で共通使用されるだろう伏線】

・ヌルと命七乱月
ヌル=5体のクロイツと融合者が揃って初めて起動。フィーアの融合者が3人必要な事を考えると、ヌルを起動する為に必要なクロイツ融合者は全員で7人。
これは本編で命七乱月が7人の魔法使いを生贄にして発動することと関連性が考えられる。ヌルの骨の形は剣のようだ、と例えられている。命七乱月も最強剣として広く伝えられている存在である。
ヌルは大地の封印を解く魔法が使用できる、と言われている。
命七乱月は禁断の扉を開く鍵の魔法、魔法を超えた存在を手に入れる鍵、と言われている。ここからもヌルと命七乱月の類似性が確認できる。
ヌルが何らかの原因によって形態を変え、命七乱月という魔法に存在変換したのではないだろうか。では、その原因と理由とは何なのだろうか。
これは血胤編で明かされるかもしれない。

【ゼロクロで使用されるだろう伏線/疑問点】
・始まりのロボットグランドゼロと、虹との決戦時に居た「9体目」

ミトことメルパトラが仙里算総眼図で大地の記憶を読んだ際、『9体の』とわざわざ強調して言及している。グランドゼロ1体と虹7体以外に存在していた9体目。ただこの9体目がロボットであるかどうかは不明。ロボットかもしれないし、他の存在――例えばクロイツかデュデュマかもしれない。
・グランドゼロの炉心でメルパトラが感じた「何かの気配」
もちろん、この気配はグランドゼロ自身のものかもしれないし「9体目」なのかもしれない。もしくは、もっと上位の存在。ロボットを送り込んだ文明のものかもしれない。
・最後のクロイツ・フュンフの在り処
世界中のロボットが活動停止状態にある為、わざわざフュンフを捜索しには行かないかもしれない。そうなると、マテパ本編でお披露目の可能性もある。
・フュンフが発見された場合、ヌルを起動させるか
ヌルをゼロクロで復活させるならフュンフは発見されるだろう。ただこれも、ヌルが必要になるから復活させるのでは。北極での虹との決戦が終了した一ヶ月後に世界は滅亡すると明言されている為、ヌルを必要とする非常事態に陥った可能性は高いかと考えられる。
・伝説で語られているとおり、大魔王デュデュマは復活して世界を滅ぼすのか
デュデュマは星の守護システムであるので、世界を滅ぼすとは考えにくい。デュデュマが現れるのはあくまで星の存在が危険に晒された時だ。だが伝説ではデュデュマは地の底から現れ、女神と女神率いる魔法使いたちと闘ったという。問題は、伝説上で語られているデュデュマが本当に星の守護神デュデュマと同一の存在であるか、という点だ。長い歳月の間に他の存在とすりかわっている可能性がある。
……もしくは、地上の人間の被害を考えずに敵勢力を壊滅させるため世界中を絨毯爆撃した、という可能性も残っている。
さらに言うなら、クロイツ=デュデュマ自身と勘違いされた事実があったことを考えるに、暴走したクロイツ――ヌルなど――がデュデュマと認知されてしまったという可能性も考えられる。
・完全融合したベルジの遺体は魔王の骨として扱われるのか
扱われるとしたら大変酷い仕打ちだと思われます。分離しといてくれ。
・機能停止した残存ロボットが世界中に残っている
緊急コード発動で一斉に動き出す、なども考えられる。虹によって統率が取れていた時より無作為に暴れ回りだしたら被害はもっと甚大になるかもしれない。
・ベルジを喪ったメルパトラは正気でいられるのか
彼女は女神として希望を集める存在である。だがそれはロボットという脅威から民衆を護る為。虹を倒しロボットの脅威が無くなった今、彼女が女神の責務から背を背ける可能性もある。が、基本的に良い子なのでそんなことはないであろう……と思いたい。
・いいとこなしのクリムは主人公たるところを読者に対してアピールできるのか
土塚先生はラストからお話を創る。そして骨組みをしっかりと立てて構成するタイプの作家である。その土塚先生が1巻冒頭でグリンにこう言わせた。
『そこには滅びゆく世界を救おうと闘った3人の物語があったんだ』と。
またメルパトラからは、
『人には皆使命があって あなたはクロイツで戦う事それではなかったという事 クリムは別にやる事があるのよ』
と言われている。続けて次頁1コマ目は頁の約1/4の割合を占め、シリアスなクリムのアップと共に彼女の心の声、『私も…皆の役に立たなきゃ…』と描写されている。
以上の演出から考えるに、私はこれをフラグと断定する。クリムは血胤編で何かをしでかすだろう。それが正に出るか邪に出るかは土塚先生のみが知る。
・キラは再登場するのか
むしろ、クロも再登場するのか…。
・ゼロクロイツの時間軸が大地の記憶に残されていないのは何故なのか
ゼロクロはマテパ本編の登場人物、グリン王子が魂をゴッドマシンで過去に飛ばして見ている物語である。大地と一体になったメモリア初代女王は魔法など使わずとも直接大地から記憶を見ることができるはずだが、それが不可能だったためグリンに魂を飛ばすようお願いしていた。この理由もおそらく血胤編で明らかになるのでは。

【マテパ本編・第四章神無で使用されるだろう伏線/疑問点】
・グリンは魔王の骨を復活させなくてはならない

これが単純に発掘なのか、それとも融合まで済ませろという意味なのかどっちなんだメモリア女王。融合までしろとか言ったらグリン大好きな自分は黙っちゃいませんぜ。
・三千大千世界を使用する魔法使いは出現するのか
ゼロクロ初出魔法は本編でも使用される事を前提としてだが……正直この魔法って叫星魔渦と被ってるよね。重力と引力。似てるけど違うけどね。三千大千世界のユニークな使用方法、というか技は現代の魔法使いのほうが洗練して使用しそうである。そして十中八九三十指が使用するだろう。こんな事言ってると、もしかしたらジャンクーア息子とか娘が使用しそうだがな。
・7thボルトの第7の盾
第一印象に比べ実はもの凄く良い人だったレオドリスさんが使用しなかった(極めていなかった)技。いったいどんな魔法なのやら。レオドリスさんほんとごめんね、あんたマジで良い人だったよ……ほんとごめん、残念です……場合によってはナトラレーゼの頭をはたきに行きたいと考えております。
・大魔王と女神の伝説の真実が明らかになって起きる読者・キャラクターへのフィードバックによる未知の影響
これが明らかになった場合、読者の情報としてはかなり重要になるのでは。どんな内容になるのかも血胤編が終わらない限りさっぱりわからないので、影響の予想もしようがないのだが。





こんなとこかな。それでは明日7月7日正午を楽しみに待ちたいと思います。
長編・朧月夜、第十章(2)を更新しました。

今日の19時に更新するって予告しながらすっかり忘れてましたすみません(汗) な、なんか月曜の感覚があんまりなかったもんで……

さてやっとこさ戦闘が一段落つきました。ふー。殺陣考えるのもうやだ……
ただ凌壽さんのドS行動を考えるのはとても楽しかったです。昌浩には悪いけどね。でも虐めるのもとっても、ものすごく、楽しかったんだよ……? ふひひ。
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 土塚理弘先生を激しくリスペクトする初心者デュエリスト。腐女子の前にオタク。最近は遊戯王にハマっています。
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